
不動寺は、平安時代に弘法大師によって 開かれた由緒あるお寺です。 大阪市の古地図には、北区曽根崎兎我野町に その名が記されていますが、 現在の地である豊中に移転してから、 約60年の歳月が経ちました。 ぜひ一度、足を運んで その歴史と境内の美しさを直接ご覧くださいませ。

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【2025年版】大阪・京都・奈良で五大力明王・不動明王ゆかりの寺院10選|大聖山不動寺ほか注目霊場を厳選紹介

【2025年版】大阪・京都・奈良で五大力明王・不動明王ゆかりの寺院10選|大聖山不動寺ほか注目霊場を厳選紹介
五大明王・不動明王のご利益に触れ、心を清める寺院巡りへ——
災厄を払い、心の迷いを断ち切り、人生を前向きに導いてくれる仏さまとして、長く信仰されてきた「不動明王」や「五大明王」。特に密教においては、煩悩を打ち砕く炎の姿で人々を導く明王たちは、人間の弱さや迷いに力強く寄り添う存在です。
本記事では、そんな五大明王・不動明王を祀る霊験あらたかな関西の寺院の中から、大阪・京都・奈良エリアで特に信仰を集めている10の霊場を厳選してご紹介します。
ご要望の多い**大阪府豊中市の「大聖山不動寺」**も、もちろん掲載しております。
五大力明王・不動明王とは?
密教における「怒りの仏」の象徴
五大明王(ごだいみょうおう)は、真言密教における重要な尊格であり、人々を迷いや煩悩から救うために、怒りの姿をとって現れる仏たちです。一般的な仏像の穏やかな表情とは異なり、五大明王は怒りに満ちた表情や激しいポーズ、炎を背にした姿で造られています。それは、慈悲の心をもって迷える衆生を力ずくでも導こうとする強い意志の表れです。
その中でも中心的な存在が不動明王であり、五大明王の中心に位置する「動かざる守護者」。炎の中に立ち、右手に剣、左手に羂索(けんさく)を持ち、煩悩や悪を断ち切り、正しい道へと導いてくれる存在として、古くから人々に信仰されています。
五大明王の構成と象徴的意味
五大明王はそれぞれ異なる如来の化身とされ、東西南北と中央に配置されて仏法の世界を守護します。以下の構成をご覧ください。
方角 | 明王名 | 教令輪身(如来の化身) | 主な役割 |
---|---|---|---|
中央 | 不動明王 | 大日如来 | 煩悩を断ち切る導師 |
東 | 降三世明王(ごうざんぜ) | 阿閦如来(あしゅく) | 三界の欲望を制し心を静める |
南 | 軍荼利明王(ぐんだり) | 宝生如来(ほうしょう) | 欲や毒を清める |
西 | 大威徳明王(だいいとく) | 阿弥陀如来 | 怨敵を鎮め、死後の平穏をもたらす |
北 | 金剛夜叉明王(こんごうやしゃ) | 不空成就如来(ふくうじょうじゅ) | 魔を打ち破り、修行を支える |
この五尊が一体となって宇宙の守護神となり、我々を災難から守り、心の平安と成就をもたらしてくれるとされています。
五大力明王・不動明王とは?
五大明王の「力」を強調した信仰形態
「五大力明王(ごだいりきみょうおう)」または「五大力尊」と呼ばれる信仰形態は、五大明王の中でも“現世利益(げんぜりやく)”に強く働く側面がクローズアップされたものです。
とくに以下のようなご利益を求める人々に支持されています:
- 厄除け・災難除け
- 病気平癒
- 家内安全
- 商売繁盛
- 勝運祈願・就職成就
中でも不動明王は、五大明王の中核を担う存在として単独でも強く信仰され、全国各地に不動尊を祀る寺院があります。その炎のごとき力強さと、静かなる慈悲は、多くの人々の心の支えとなってきました。
不動明王が導く参拝の意義
不動明王の炎の姿は「怒り」に見えますが、その根底にあるのは慈悲と救済の心。現代社会の中で迷いや苦しみ、不安を抱える人々にとって、不動明王に手を合わせる時間は、心を整え、前に進む力を得る「再出発の場」となります。
また、五大明王を祀る寺院では、護摩焚きによる力強い祈祷や、真言密教特有の荘厳な法要が執り行われることも多く、体験としても非常に価値の高い参拝になります。
五大明王・不動明王の強力なご利益に触れ、心身を浄化し、人生を前向きに進めたい——そんな方におすすめの寺院を、大阪・京都・奈良エリアから厳選してご紹介します。
五大明王は密教における守護神であり、中心に位置する不動明王は煩悩を断ち切り、悪を退ける力強い存在。厄除け、開運、心願成就など、現代でも深い信仰を集めています。
【一覧表】五大明王・不動明王にゆかりのある寺院10選
地域 | 寺院名 | 特徴・ポイント |
---|---|---|
大阪府豊中市 | 大聖山 不動寺 | 弘法大師開創。五大力不動明王を祀る密教の聖地。厄除け・祈祷に定評あり。 |
大阪市住吉区 | 住吉大社「五大力さん」 | 神仏習合の象徴。五大力石のお守りが人気。 |
富田林市 | 瀧谷不動尊 | 日本三不動の一。弘法大師作の不動三尊像を安置。 |
大阪市天王寺区 | 四天王寺 | 聖徳太子創建。近畿三十六不動尊第1番札所。 |
京都市伏見区 | 醍醐寺 | 世界遺産。2月「五大力尊仁王会」で全国から参拝者が集う。 |
京都市右京区 | 大覚寺 | 平安仏師・明円作の五大明王像(重文)を安置。 |
京都市左京区 | 狸谷山不動院 | 宮本武蔵が修行した霊場。不動明王を祀る。 |
京都市伏見区 | 北向山不動院 | 一願不動として信仰を集める。 |
奈良市 | 高山寺 | 伝統的な五大明王安置形式を保持。仏教美術としても価値あり。 |
奈良県桜井市 | 普門院 | 平安初期作の不動明王坐像(重文)を所蔵。 |
各寺院の詳細情報・見どころガイド
1. 大聖山 不動寺(大阪府豊中市)
五大力不動明王を本尊とする、厄除けの霊験あらたかな古刹
豊中市宮山町に鎮座する「大聖山 不動寺(だいしょうざん ふどうじ)」は、平安時代に弘法大師・空海によって開かれたと伝わる、真言宗醍醐派の歴史ある寺院です。地域では「豊中不動尊」とも親しまれ、特に厄除けや家内安全の祈願で知られています。
本尊は、強大な力で災厄を祓うとされる「五大力不動明王(ごだいりきふどうみょうおう)」。これは、五大明王の中心的存在である不動明王が、五つの大いなる力を象徴する姿で祀られているもので、他ではなかなか見られない霊験豊かな仏像として信仰を集めています。
毎月**8日・28日には護摩供養(ごまくよう)**が厳修され、護摩壇の炎と僧侶の読経が堂内に響き渡る中、参拝者の願いが天に届けられる荘厳な法要が行われます。とくに新年や節分、厄年の節目には多くの参詣者で賑わい、心願成就や厄除けを願う人々が後を絶ちません。
また、不動堂の内陣(ないじん)参拝も可能で、ご本尊に間近で手を合わせることができます。参拝には香華料500円が必要となりますが、その神聖な空気と静寂の中で、心が洗われるような感覚を味わえるでしょう。
境内には、小さな石仏や不動明王像が点在し、どこか懐かしく、安心感を与えてくれる雰囲気が漂っています。春には桜、秋には紅葉も楽しめ、季節ごとの彩りが訪れる人の心を癒してくれます。
ご利益:
- 厄除け
- 厄難消除
- 交通安全
- 家内安全
- 心願成就
- 身体健全
基本情報:
- 住所: 大阪府豊中市宮山町4-7-2
- 電話番号: 06-6855-0079
- 受付時間: 9:00~16:30(※護摩祈願・内陣参拝は事前予約を推奨)
- 公式サイト: ※公式ホームページは現在未確認(Googleマップ等で検索可能)
- アクセス:
・阪急宝塚線「豊中駅」または北大阪急行「千里中央駅」から阪急バスで「宮山」下車、徒歩約5分
・大阪モノレール「柴原阪大前駅」から徒歩約16分 - 駐車場: あり(無料・境内に数台分)
訪問のポイント:
・静かで落ち着いた環境にあるため、厄除けや心の整理をしたいときにおすすめ
・初詣や節分時の護摩供養は混雑するため、余裕を持った訪問が安心
・納経や御朱印対応も行っているので、御朱印巡りを楽しむ方にも人気
不安や悩みを抱えているとき、心を落ち着ける場所が必要になることがあります。大聖山不動寺は、そうした現代人の心にそっと寄り添ってくれる、あたたかな祈りの場。厄年の方はもちろん、節目のタイミングで祈願を考えている方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
2. 住吉大社「五大力さん」(大阪市住吉区)
日本有数の古社・住吉大社の一角にある「五大力さん」は、神仏習合の名残が色濃く残る霊域。
参拝者は境内にある「五・大・力」と刻まれた石を拾い、お守り袋に入れて持ち帰ることで、身体健全・心願成就を願います。
ご利益:体力・気力の充実、災難除け
アクセス:南海本線「住吉大社駅」から徒歩5分
見どころ:五大力守護石を納めた「五大力お守り」
3. 瀧谷不動尊(富田林市)
「日本三不動」に数えられる関西屈指の霊場。弘法大師作と伝わる不動三尊を本尊とし、厄除けや災難除け、開運を願う参拝者で常に賑わいます。
高台に位置する本堂からは大阪平野を一望でき、自然の中で心が洗われる感覚が味わえます。
ご利益:厄除け、家内安全、交通安全
アクセス:近鉄長野線「滝谷不動駅」より徒歩5分
4. 四天王寺(大阪市天王寺区)
聖徳太子が建立した日本最古の官寺。近畿三十六不動尊霊場の第一番札所であり、不動明王を中心とした修法・供養が今も盛んに行われています。
特に毎月21日の「弘法大師御縁日」には縁日も立ち、多くの参拝者で賑わいます。
ご利益:除災招福、先祖供養、心願成就
アクセス:地下鉄「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」より徒歩5分
5. 醍醐寺(だいごじ)|京都市伏見区
真言宗醍醐派の総本山であり、世界遺産にも登録されている名刹。圧巻の「五大力尊仁王会」は必見
醍醐寺は、平安時代の貞観16年(874年)、理源大師(聖宝)によって開かれた京都屈指の名刹です。真言宗醍醐派の総本山として、全国に多くの末寺を擁しており、山全体が信仰の聖地となっています。1994年にはその歴史的価値が認められ、ユネスコ世界文化遺産にも登録されました。
なかでも有名なのが、毎年2月23日に行われる「五大力尊仁王会(ごだいりきそん にんのうえ)」。これは五大明王の力にあやかり、万民の安寧や国家安泰を祈る大規模な法会で、平安時代から連綿と続く伝統行事です。特に話題になるのが「餅上げ力奉納」で、1トン以上の巨大な鏡餅を担ぎ上げ、その年の健康と力強さを願う勇壮な儀式として多くの参拝者でにぎわいます。
寺内には、金堂や五重塔をはじめとする国宝・重要文化財が数多く点在。とくに平安時代の建築美を今に伝える五重塔は、京都最古の木造建築として有名です。また、境内一円は四季折々の自然に包まれており、春の桜、秋の紅葉シーズンには「花の醍醐」と称されるほどの絶景が広がります。
ご利益
- 五大明王の加護による力強さ・活力の授与
- 災厄除け、厄払い
- 安産・子授けなどの加護も
アクセス
- 地下鉄東西線「醍醐駅」より徒歩約10分
- 京阪バス「醍醐寺前」バス停下車すぐ
見どころ
- 世界遺産に指定された広大な寺域と壮麗な伽藍群
- 国宝・重文の建造物・仏像・文化財の数々
- 五大明王信仰を今に伝える法会「五大力尊仁王会」
- 桜や紅葉の名所としても知られ、花見や紅葉狩りにも最適
6. 大覚寺(京都市右京区)|平安の美と五大明王に出会う門跡寺院
京都・嵯峨嵐山の地に佇む**大覚寺(だいかくじ)**は、嵯峨天皇の離宮「嵯峨院」を起源とする、格式高い門跡寺院。平安時代の風雅を今に伝えるこの寺は、真言宗大覚寺派の大本山としても知られ、歴史的にも宗教的にも高い価値を有しています。とくに写経の道場としても名高く、多くの参拝者が精神統一や心の安らぎを求めて訪れます。
境内の見どころのひとつが、五大堂に安置された五大明王像。これは、平安時代の名仏師・明円(みょうえん)によって彫られた貴重な仏像群で、現在は重要文化財に指定されています。通常は非公開ですが、**秋の特別拝観期間(例年10月下旬~11月下旬)**には一般公開され、間近でその荘厳な姿を拝むことができます。
また、大覚寺はかつて「嵯峨御所」とも称されていた格式ある門跡寺院で、皇族が代々住持を務めた歴史もあります。境内には大沢池や心経殿、宸殿などの名建築も点在し、四季折々の美しい景観とともに、写経体験や瞑想を通じて心を整える場としても親しまれています。
ご利益:厄除け、心の平穏、写経による精神修養
主なご本尊:五大明王像(不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王)
宗派:真言宗大覚寺派
創建:876年(貞観18年)/嵯峨天皇の遺志によって創建
文化財:五大明王像(明円作/重要文化財)ほか多数
アクセス:
・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」より徒歩約15分
・京福電鉄嵐山本線「嵐電嵯峨駅」より徒歩20分
・京都駅からバスで「大覚寺」下車すぐ
おすすめポイント:
✔ 平安仏教文化に触れられる門跡寺院
✔ 秋の特別公開では貴重な五大明王像を拝観可能
✔ 写経体験で心を落ち着けたい方に最適
7. 狸谷山不動院(京都市左京区)
比叡山南麓にある修験の道場。滝行の地としても知られ、武士・宮本武蔵も修行したと伝わります。不動明王像は険しい山道の先にあり、参拝するだけで心が引き締まります。
ご利益:交通安全、厄除け、心身の鍛錬
アクセス:叡山電鉄「一乗寺駅」より徒歩約30分(登山道あり)
8. 北向山不動院(京都市伏見区)
「一願不動」として信仰を集める不動明王を祀る寺院。特定の願いを真剣に祈ることで叶うとされ、リピーターも多い霊場。近隣の伏見稲荷大社と合わせての参拝もおすすめです。
ご利益:一願成就、厄除け、心願成就
アクセス:京阪電車「墨染駅」より徒歩約15分
9. 高山寺(奈良市)
仏教美術における五大明王像の安置形式(中心に不動明王・四方に四明王)を忠実に伝える寺院。喧騒から離れた奈良の山間にあり、精神統一にもぴったりのロケーション。
ご利益:精神的安定、開運、災難除け
アクセス:近鉄奈良線「奈良駅」からバス利用
10. 普門院(奈良県桜井市)
平安時代初期の不動明王坐像(重文)を安置する、歴史ある真言宗の寺院。静かな山中に佇む小さな霊場で、心の平穏を求めて訪れる人が後を絶ちません。
ご利益:心の安寧、除災招福、先祖供養
アクセス:JR桜井線「桜井駅」より車で約20分
まとめ|五大明王と不動明王信仰を訪ねて
五大明王・不動明王は、厄災を断ち切り、煩悩を焼き尽くす強力な守護仏。大阪・京都・奈良エリアには、信仰と文化が色濃く残る寺院が数多く存在します。
参拝を通じて心を整え、厳しい日常を乗り越える力を授かりましょう。
次の休日は、信仰と美術、自然が調和する明王巡礼の旅へ出かけてみませんか?



